題名募集中!

今回はこちら!

90年代前半のハヤカワ文庫JAを10点。

この時代らしい軽めの作品が多めになってます。

個人的にオススメなのはSFマガジン作家陣のリレーエッセイ『題名募集中!

みんな肩の力抜いてリラックスして書いてるのがいいんですよ。

この時代特有の軽みってんでしょうかね。空気感が心地いいです。

吾妻ひでおの表紙が内容を物語ってますなw

仮タイトル「題名募集中!」のまま文庫上下巻までいっちゃったっていう話も、いかにもこの連載らしくて楽しいよね。

地に足のついた荒唐無稽

今回はこちら↓

創元の国内作家を9点。

笹本祐一をメインに、山本弘の怪獣SF第2弾と宮内悠介のデビュー短編集となっております。

笹本祐一の作品はもともとソノラマ文庫で出ていたもの。

ワタクシ、笹本祐一は『妖精作戦』から「エリアル」の序盤(5巻くらい)までは新刊が出るたびに読んでたんですが、それ以降は「星のパイロット」シリーズと最新の「放課後地球防衛軍」シリーズくらいしか読んでなかったので、この機会に『裏山の宇宙船』を読んでみました。

で思ったんですが、笹本作品って、私たちが住んでても何の不思議もない世界で起こる、SF的理屈で説明される驚天動地の大騒動ってのが持ち味なんじゃないかと。

便利な魔法とか出てこないし、超能力だって限定的だしね。登場人物も基本的にはそこらにいそうな人ばっかりだし。

未読ですが「ミニスカ宇宙海賊」もこういう路線なんじゃないですかね?(タイトルからして)

そして、こういう持ち味が、ジュブナイルのソノラマ文庫から一般向けの創元SF文庫へ読者を連れて来ることができる原因なんじゃないかと考えたりしたわけです。

サンプルが私だけなんで自信はないですがw

もうアラフィフとかになると、どうやって活計を立ててるのかサッパリ分からない魔法世界の勇者とか、なんの防御も期待できない水着ヨロイとかは、シンドクて読めないんですよ。全然物語に入っていけなくて。

荒唐無稽な事件が起こるなら、ベースとなる世界は地に足がついてないと。

そういう物語にシンパシーを感じます。少なくともワタシはね。

一周忌を偲んで(眉村卓特集後半)

今回は予告どおりこちら

角川文庫の眉村卓、後半の14点になります。

11月3日が一周忌なんですね。

昨年、訃報に接したときに自分はいい読者じゃなかったと書きました。

いまも短編などを拾い読みしている程度なのでおこがましいのですが、この機会に未読の文庫を手に取ってみるのはどうでしょうか。

眉村卓特集前半

さて、今回と次回は角川文庫の眉村卓を集めましたよ。

まずは13点

氏の誕生日が10月20日ですので、それに合わせての前半でございます。

マクラで言ったとおり次回に続きますので、いろいろなお話はそのときに

クセが強い

今回はこちら↓

海外作品7点です。点数が少ないのはご勘弁。

ベルナール・ウェルベルやロバート・クーバーのスリップストリーム系列作品、ディックの小説以外の文筆仕事集やイアン・バンクスの普通小説など。

王道からはだいぶ外れてる、クセが強めの作品を集めてみましたよ。

10月はたそがれの国

1週間空いて、今回はこちら↓

創元推理文庫が9点!

ウエルズ、ブラウン、ブラッドベリのクラシックのほか、ムアコックのシリーズやホーガンの名作、「テネット」のパンフで大森望も取り上げていた(ただし内容と関連はない)ベイリー『時間衝突』を揃えてございますのでぜひに。

そういえば「テネット」評も書きたいなぁと思ってるんですが、この作品、映画としては相当いびつなんで(たぶん批評家は人間が書けてないって言うよねw)、SFとしてどうかって視点でいきたいところ。

ただそれにはやっぱりもう一回観ないとね。

初見じゃエラそうに語れないですw

原案って便利な言葉だなぁと思うこのごろ

さて今回はこちら

筒井康隆中心にハードカバー9点でございます。

筒井康隆はメディア展開も多いので断筆期間も含めてずーっと売れてる印象。

こないだ最終回を迎えたアニメ「富豪刑事」もありましたからね。
っつってもあれは内容別物で、筒井のは原作というよりは原案でしたがw

そのほかは田中芳樹や夢枕獏の初期短編集、谷甲州「航空宇宙軍」の近作など。

さて次回更新ですが、来週は都合によりお休みとしますのでご了承くださいませ。

たぶん本物です

今回はこちら

神林長平を中心に単行本を9点。

神林作品の比較的初期のところから、ごく最近のハヤカワJコレクションまで、新旧ありますのでぜひに。

さて、そんな品揃えなんですが、今回のオススメ、というか気になるのは『あなたの魂に安らぎあれ』

いわずと知れた神林長平の処女長編。私もン十年前に読んだときいたくシビれた傑作なのですが(幻鬼と女の子の絡みがいいんだよね)、それはそれとして、気になったのはこちら

著者のサインと夢枕獏の落書き!

おおっとSFファンなら思うところですが、ここで個人事業主としては「これって本物?」と疑っちゃうわけです。

ってのも、神林のサインが今のものとだいぶ違うんですな。

よく見る神林長平のサインって、横書きにシュッと書かれたものなんですよね(比較画像がなくてスイマセン)

「神」のしめすへんに特徴があるので、本人ぽいんだけど……

てことで調べてみると……

サインの宛名が初期のGATACON関係者らしいことがわかり(インターネットありがとう)、これにサインの日付がかなり初期(本書の刊行時)であることから推理するに↓

  1. 恐らくどこかのSF大会で、宛名の人物が神林からサインをもらった(同郷作家の初単行本だもの)。神林も慣れてないサインを丁寧に書いたことでしょう。
  2. 後にこのサイン本を見た夢枕獏が、どれどれ文庫の解説を書いた私にちょっと貸してみなさい、と言ったかどうかはわからないが、ともかくこの本にいたずら書きをした。

という経緯だったんではないかと。

てことで、お値段も少し高めにつけさせてもらいまいしたが、SFファン的にはなかなかに面白い一冊かと思います。ぜひ!

時代いろいろ新書いろいろ

今回は新書が12点!

古いとこだと鶴書房の豊田有恒『時間砲計画

新書初版の川又千秋『幻詩狩り』は日本SF大賞受賞作

あとは再刊だと笹本祐一「エリアル」はソノラマ文庫で番外編として刊行されたもの、火浦功「みのりちゃん」はハヤカワ文庫で出ていたシリーズのそれぞれ合本版です

個人的には朝松健の『屍美女軍団』がスラップスティックバカホラーの匂いがして気になりますw