素子がいっぱい

えっと、入荷案内です。

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はい、コバルト文庫が24点。ごらんのとおり、新井素子さんばっかりです。

あ、お店のトップページだとダブりを間引いてます。だから、ほんとはこんな↑↑感じなのです……。

えーと、こんなこと打ち明けるのは気が引けるのですが――、私、新井さんの作品ってほとんど読んでないんです……。

なんとなく、女の子が好きそうなお話なのかなーとか思ったりして……。男の子が読むのはハードルが高かったのです……。

でもでも、読んだのもありますよ。『新婚物語』とか。妹から借りて読みました。

――SFじゃなかったですね。思い返すとSF読んでない?

というわけで。ここまで文体を真似てみたんですけど、全然うまくいきません。やってみるとわかるんですけど、すごくすごく難しいです、これ……。

 

って、えーいやめやめ! この文体疲れるんじゃい!

倍の手間かかるくせに全然似てくれんじゃないのよ! コストパフォーマンス悪いわ!!w

えー、てなことで、不慣れな新井素子さんのなかでも男子ハードル高めなコバルト文庫。ひとつよろしくお願いいたします!

 

入荷案内と最近ボンヤリ考えること

今回の入荷はこちら

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ご覧のとおり、単行本13点となっております。

海野十三から筒井、半村などベテラン勢の新旧作が中心ですが、アニメーター(いまは漫画家ですね)安彦良和の処女小説や偕成社の少年SFなど、広く用意しておりますのでひとつよろしくお願いいたします。

 

ということで、最近はフィクションのウソはどこまで受容されるのか、ってなことをボンヤリと考えております。

俗にいうリアリティラインは作者側の設定ですが、そのライン、要は作中のウソを、受け手はどこまで飲み込めるんでしょうかね?

まぁつらつら考えてるだけなんで全然まとまってないんですがw

そのうち書けるかな?

眉村卓の不良読者がオススメする映像化作品

さて、今回の入荷はこちら

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新潮文庫を中心に、翻訳もの16点でございます。

映画ノベライズから文芸作まで揃えましたのでぜひともよろしくお願いいたします。

 

さて、眉村卓氏がお亡くなりになりました。

眉村作品を初めて読んだのは、ボンヤリした記憶では恐らく小学校の図書室であったような気がします。

当時(昭和50年代)多く刊行されていた少年向きSF全集にあった一冊を、ほの暖かい図書室に並ぶ日焼けしたページとともに覚えているので。

ですがその後、ニューウェーブを後追いしたりサイバーパンクのまっただ中にいた私は、一部の代表作以外その作品にほとんど触れてきませんでした。

歳を経てからいくつかは読んでいますが、それでもやはり氏の作品群のほんのかけらを囓った程度。

つまり、私は眉村卓のいい読者ではありませんでした。

そしてそんな私にとって、眉村作品とはそれを原作とする映像作品と不可分なのです。

少年時代から最近に至るまで、氏の原作になる映画やドラマは、常に私の近くにありましたから。

というわけで、今回は眉村作品を原作とする映像作品をいくつか紹介することで、不良読者なりに氏のご冥福をお祈りしようかと思います。

 

映画 ねらわれた学園(1981年)

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以前にも書きましたが、大林宣彦監督の作家性がアイドル映画とからまりあった、ひとことで言えば変な映画。

京極を演じるのが当時40歳になろうという峰岸徹だというところで、原作とのニュアンスの違いを察していただければ。

主演の薬師丸ひろ子も「楠本和美」ではないし。

 

ドラマ ねらわれた学園(1982年)

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これがきっかけで原田知世のファンになったということもあり、個人的に眉村作品といわれて真っ先に思い出すのがこれ(と主題歌の「ときめきのアクシデント」)

他のキャスティングも、京極役の本田恭章と高見沢みちる役の伊藤かずえがあまりにもイメージにピッタリで、活字を読んでいるときも彼らのビジュアルが頭に浮かんでくるほどでした。

内容的にもオチに原作とは違うひねりがきかせてあって、賛否両論あるところかもしれませんが私は好きでした。

 

ドラマ ねらわれた学園(1997年)

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前の2作に比べるとぐっとマイナーになりますが、個人的にオススメしたいのがこれ。

まず作風がダーク。学園SFというよりは、学園ホラーといった方がふさわしい雰囲気です。

そのせいなのか、登場人物たちが抱える思春期の暗い内面を狂気という味付けで描写しているのも特徴。

メインキャストの3名いずれもいいのですが、特に高見沢みちる役の馬渕英里何が素晴らしいです。

正直、原作とは全く別物なので、有名作の名前を借りただけなんじゃないかとも思えますが、そういったことで切り捨ててしまうには勿体ない。

現時点では手軽に視聴する手段もありませんが、機会があればぜひ観ていただきたいと思います。

 

ドラマ なぞの転校生(1975年)

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NHK「少年ドラマシリーズ」の枠で放送された作品(NHKアーカイブで一部観られます

私より上の世代には思い出深いと思いますが、当時まだ小学校に上がるかどうかだった私は後年DVDで観たクチ。

内容的にはほぼ原作どおりだし、作品としての出来もいいので、眉村作品の忠実な映像化という点では文句なくオススメできる一作です。

 

ドラマ なぞの転校生(2014年)

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基本設定は原作を踏襲しているのですがオリジナルの要素が多く、だいぶアレンジが入ってるのだなと思って観ていると……。

いや、これは傑作です。

あんまり言えないのが口惜しいのですが、私は最終2話でホントに声あげました。

原作のテーマをより深化させ、物語を進化させている。

当時話題になった美しい映像も、それに一役買っています。

眉村卓の原作が現代に至るまでいかに愛されているかを知る意味でも、ぜひ観ていただきたい作品です。

ジャンルにこだわる作家について(高齋正と森奈津子)

今回はこちら

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徳間文庫13点でございます。

王道エンタメレーベル徳間文庫らしく、実力派のオールラウンダーが並んでいますが、ここでご紹介したいのは高齋正森奈津子のお二方。

この二人、どちらも「特定のジャンルにこだわる作家」として、非常にユニークな立ち位置を獲得しているっていう共通点があるんですよね。

 

一貫して “車” をテーマにしているのは高齋正。

当然、現実の車を題材にした小説も数多くありますが(『外車十二景』はこれ)、初期作『ムーン・バギー』をはじめとして、SFに車を絡めた作品も多くあります。

SFになると、現代に架空のメーカーもしくは架空の車両を登場させる疑似イベント的な作品(『アンデスの疾走』はこちら)が目立つのはまぁいたしかたないところ。

SFだろうが現代小説だろうが、この人は車が好きで好きで、それを書きたくて仕方がないんでしょうね。

車という狭い領域に絞った作風ゆえにハードルは高いかもしれませんが、エンスージアストな部分に共感できる方になら、間違いなくオススメできる作家です。

 

そしてハードルが高いといえば負けてないのが、“エロティシズム” というかもっと直裁的に “エロ” をテーマにしている森奈津子。

読めば分かりますが、この人の作品は一般的なジャンル分けをすれば官能小説に入ります。

実際、官能小説誌で発表された作品もありますし。

そしてそういうジャンルで、森奈津子は一貫してSF(あるいは奇想小説)を書いています。

この人が書くのは、おかしな設定に置かれたおかしな男女(時として女女や男男だったりする)が繰り広げるおかしな痴態が引き起こす喜怒哀楽、嬌声やら吐息やら粘液が飛び交う悲喜こもごもの数々。

そしてそこには笑いが、それもバカバカしいほどのくだらない笑いが常にあります。

森奈津子は、エロに内在しているバカバカしい可笑しさを書き続けてる人です。

そしてバカバカしい笑いは、SFや奇想と大変相性がよろしい。

この人がSFにこだわるのもむべなるかなという気がします。

確かに官能小説って要はポルノですし、そちらに抵抗がある方もいらっしゃるでしょうが、一読すれば私の言ってることは分かっていただけると思いますので、一度手に取っていただければなぁと思います。

ラファティとかラッカーとか好きな方は割といけるんじゃないかと思うんですが。

ちなみに私自身、『西城秀樹のおかげです』を読んで以来のファンなのですw